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港湾で働くクレーンオペレーターの仕事内容・魅力・資格とは?

※このサイトは藤原運輸株式会社をスポンサーとして、
Zenken株式会社が運営しています。

港湾で活躍する専門職の中から、当ページではクレーンオペレーターをピックアップしてみました。
クレーンオペレーターとは、主に、港湾で大型貨物船と岸壁の間で大きな貨物を積み下ろしする専門家。海外から船で輸入された大半のもの、そして、日本から海外へ船で輸出する大半のものは、クレーンオペレーターの操作によって陸揚げ・船積みされています。

クレーンは港湾のどんな場面で活躍するの?

港湾内では様々なタイプの機械や車両を目にしますが、中でもひときわ大きく目につくのがクレーン。港湾内では、クレーンを多くの場所で目にします。

クレーンの主な役割は、大きな貨物を移動させること。貨物船やコンテナ船に積まれたコンテナ・貨物を陸揚げしたり、時には船積みしたり、または埠頭で大きな貨物を円滑に移動させたりなど、とても人力では対応できない重量貨物の移動全般をクレーンが担っています

今回は、港湾の現場で活躍しているクレーンのうち、本船揚荷装置、移動式クレーン、天井クレーンについてご紹介します。

本船揚荷装置とは

本船揚荷装置
藤原運輸提供画像

本船揚荷装置(ほんせんようかそうち)とは、船に設置されている専用のクレーン装置です。 船自体に備え付けられ、船内の貨物を効率よく陸に揚げたり、逆に積み込んだりする重要な役割を担っています。 港湾では、効率よく貨物を積み降ろすための重要な設備であり、作業スピードの向上や人手の削減にも貢献しています。

移動式クレーンとは

天井クレーン
藤原運輸提供画像

移動式クレーンとは、タイヤやキャタピラが付いていて、港内を自由に移動できるクレーンです。 作業場所まで自走していくことができるため、港湾施設の広い敷地内を縦横無尽に活躍します。 特に港湾のように広大なエリアでは、荷役場所が一定ではなく、場所を頻繁に変えながら作業することがあります。その際に活躍するのが、この移動式クレーンです。

具体的な作業内容

港湾で働くクレーンオペレーターは、様々なタイプのクレーンを操作し、人力では持ち上げられない貨物を持ち上げて船に積み下ろしをしたり、陸揚げされた貨物を別の場所へ移動したりします。
以下、港湾で働くクレーンオペレーターの主な作業内容を見てみましょう。

大きな貨物・資材の吊り上げ作業

コンテナ船や大型貨物船などに積まれた大きなコンテナ・貨物を吊り上げ、陸上へと移動させる作業です。逆に、陸上に置かれたコンテナや貨物を船へ積む作業も行います。
万が一、貨物が落下すれば大事故につながりかねない責任重大な仕事。貨物を揺らさず安定的に積み下ろしする高度な操作テクニックが要求されます

その他のクレーン

天井クレーン

天井クレーン
藤原運輸提供画像

天井クレーンとは、港の倉庫など建物の天井部分にレールを設けて設置されているクレーンで、吊り下げた貨物を縦横に移動させることができます。 レールが施設の天井部に敷かれており、上空から貨物を吊り上げて移動させます。
特に屋内作業場や倉庫では、貨物の保管場所への運搬や、船から運ばれてきた貨物の一時保管、 仕分け作業などに活躍します。 倉庫内でのスムーズな荷さばきに貢献する、港湾物流に欠かせない設備です。

ガントリークレーン

ガントリークレーン
引用元:国土交通省 中国地方国際物流戦略チームHP(https://www.pa.cgr.mlit.go.jp/kokusai/support/koun/)

コンテナ船と地上との間で、コンテナの積み下ろしを専門に行うクレーンのこと。
岸壁に設置されたレール上を横移動しながらコンテナの積み下ろしをします。1時間に約40個のコンテナを取り扱い可能です。

トランスファークレーンとは

トランスファークレーン
引用元:国土交通省 中国地方国際物流戦略チームHP(https://www.pa.cgr.mlit.go.jp/kokusai/support/koun/)

コンテナヤードの中でのコンテナ移動、または、シャーシへのコンテナの積み下ろしを行うクレーンのこと。レール式とタイヤ式の2種類があります。

細心の注意を払ってクレーン作業を行う

港湾では、クレーンオペレーターが様々な作業を行っていますが、どの作業であれ、一瞬の不注意が事故を招きかねない責任重大な仕事。周囲の状況に気を配るのはもちろんのこと、作業指示者や地上作業員との連携も取りつつ、常に安全第一を心がけて作業を行わなければなりません。

クレーンを扱うために必要な資格と取得方法

クレーン作業に関連する資格や講習はたくさんありますが、中でも港湾で働くクレーンオペレーターに重要となる資格・講習が、「玉掛け特別教育」「玉掛け技能講習」「クレーン・デリック運転士」の3種類。まずは「玉掛け」の意味を確認した上で、それぞれの資格・講習の概要や取得方法などについて見ていきましょう。

玉掛けとは

玉掛け
藤原運輸提供画像

玉掛けとは、クレーンのフックなどに「貨物を掛ける・外す作業」のこと。そのように聞くと「簡単な作業では?」と感じるかもしれませんが、吊り上げる貨物は非常に重く、かつ形も様々なので、専門的な知識・技術をもって玉掛けを行わなければ、貨物が落下して重大事故につながりかねません。
玉掛けは高度な作業なので、作業を行うためには、次にご紹介する資格を取得する必要があります。

玉掛け特別教育

吊上荷重1t未満の移動式クレーンやクレーン・デリック、揚貨装置の玉掛けを行う際に必要な資格。学科6時間、実技4時間の合計10時間の講習を受講すれば資格が認定されます。

学習内容(学科)

  • クレーンなどに関する知識
  • クレーンなどの玉掛けに必要な力学に関する知識
  • クレーンなどの玉掛けの方法
  • 関係法令

学習内容(実技)

  • クレーンなどの玉掛け
  • クレーンなどの運転のための合図

講習費用

15,000~20,000円

難易度

講習を全て受講すれば認定が与えられます。試験はありません。

玉掛け技能講習

吊上荷重1t以上を含めた全ての移動式クレーンやクレーン・デリック、揚貨装置の玉掛けを行える資格。学科12時間、実技7時間の合計19時間の講習を受講し、試験に合格した場合のみ資格が与えられます。

学習内容(学科)

  • クレーンなどに関する知識
  • クレーンなどの玉掛けに必要な力学に関する知識
  • クレーンなどの玉掛けの方法
  • 関係法令

学習内容(実技)

  • クレーンなどの玉掛け
  • クレーンなどの運転のための合図

講習費用

23,000~29,000円

難易度

合格率90%以上

クレーン・デリック運転士

天井クレーン、橋形クレーン、ジブクレーン、スチフレッグデリック、ガイデリック、ジンポールなどの様々なクレーン、および、デリックなどを運転するために必要な資格。運転可能な機械の範囲に応じて、資格は「限定なし」「クレーン限定」「床上運転式クレーン限定」の3種類があります。

試験内容(学科)

  • クレーン及びデリックに関する知識
  • 関係法令
  • 原動機及び電気に関する知識
  • クレーンの運転のために必要な力学に関する知識

試験内容(実技)

  • クレーンの運転
  • クレーンの運転のための合図

講習費用

  • 学科:8,800円
  • 実技:14,000円

難易度

  • 学科の合格率:50%台
  • 実技の合格率:40%台

日本経済を土台から支える重要な仕事

港湾は、日本と世界をつなぐ最前線です。日本は世界有数の輸入大国ですが、港湾で貨物がおろされなければ、輸入品は何一つ国内に流通しませんその貨物をおろす最初の担当者が、クレーンオペレーター。日本経済を土台から支える極めて重要な仕事です。
重大事故の発生を防止するため、一瞬の不注意も許されない張り詰めた仕事ですが、大きな責任を背負うからこそやりがいがあることもクレーンオペレーターの魅力。
日本経済の土台を支えるスケールの大きな仕事に生涯をかけてみたい高校生の皆さんは、ぜひクレーンオペレーターという仕事に注目してみてはいかがでしょうか。

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監修
藤原運輸株式会社
藤原運輸株式会社
引用元URL:藤原運輸公式HP (https://fujiwaraunyu.com/)

藤原運輸は1935年創業以来、港湾運送業、倉庫業、陸運業、通関業などでグローバル化が進む社会を支えて来た物流会社。
取り扱う貨物は、鋼材、木材、板ガラス、バラセメントなど重量のあるものがメイン。大きな貨物を扱うので、作業の現場にはダイナミックな魅力があります。
倉庫内作業員、船内・沿岸作業員は、フォークリフトや天井クレーンなどを使用しますが、資格取得の支援を行っており、未経験の方も安心。
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